CSV連携・業務自動化
毎月のCSV転記・集計を自動化するには
CSVをまとめる処理だけでなく、受け取るデータの確認、例外への対応、結果の照合まで決めると、毎月の作業を仕組みにしやすくなります。まずは繰り返している一つの作業から整理します。
1.入力・作業・出力を書き出します
「CSV処理を自動化したい」を、ファイルが届いてから作業が終わるまでの手順に分けます。ファイルを集める、不要な行を除く、台帳と照合する、集計表へ転記する、結果を確認する、といった流れです。
- 入力:どのシステムから、いつ、何ファイル届くか。
- 処理:行・列の取扱い、集計単位、照合に使う番号、計算方法。
- 出力:Excel帳票、登録用CSV、通知など、完成させたいもの。
- 例外:未着、重複、空欄、不一致がある場合に誰が確認するか。
処理ルールが人によって違う場合は、先に業務のルールを揃えます。判断が必要な部分は人に残し、決まった条件で処理できる範囲を対象にすると始めやすくなります。
2.Power Query・VBA・API・RPAを使い分けます
| 方法 | 候補になる処理 | 確認する点 |
|---|---|---|
| Power Query | 同じ構造のファイルの結合、列の整理、集計前の整形。 | ファイル形式、列の構造、利用できるExcel環境、更新の実行方法。 |
| Excel・VBA | 既存の帳票への反映、独自の検証、Excel上の操作。 | マクロの利用条件、参照先、実行する端末、保守する担当者。 |
| API・データ連携 | 対応するサービス間で、データを取得・登録する処理。 | APIの有無、認証、利用条件、制限、更新に失敗した場合の扱い。 |
| RPA | ファイル連携などが使えず、画面操作が必要な処理。 | 画面変更、ログイン、実行環境、停止時の通知・復旧手順。 |
Power Queryでは、同じ構造の複数ファイルを結合できます。ただし、導入するだけで無人の定期実行まで完成するわけではありません。更新を誰が、どの環境で実行するかも合わせて検討します。
参考:Microsoft Learnのファイル結合の概要とPower Queryの説明。
3.集計前のチェックで、データの変化に気づけるようにします
前月と同じ処理を動かしても、入力ファイルの列名や日付の表現が変われば、誤った結果になる可能性があります。必要な列、値の形式、対象期間、件数などを、取込前に確認する工程を設けます。
- 顧客コードなどの識別番号は、先頭のゼロを含めて保持する。
- 日付・数値・文字コードの取扱いを入力元と出力先で揃える。
- 欠けている列、空欄、重複、照合できない番号を検出する。
- 処理した行数、除外した行数、合計金額などを出力して照合する。
想定外のデータを黙って除外すると、集計が終わっても処理漏れに気づけません。例外を一覧にし、「誰が確認したら次へ進めるか」を決めておきます。
4.途中で止まっても、二重処理せず再開できるようにします
処理が途中で止まった時に最初から実行すると、同じデータを二重に登録する場合があります。ファイル名だけでなく、対象期間やデータの識別情報など、処理済みを判定する条件を決めます。
入力ファイル、実行日時、処理件数、結果、エラー内容を記録すると、問い合わせや再実行の判断がしやすくなります。元ファイルを残す期間、修正後の再取込方法、手作業へ戻す方法も運用に含めます。
5.最初は一つの月次作業で、手作業の結果と比べます
入力ファイルと期待する出力を一組用意し、通常のデータと、空欄・重複・未着などを含むデータで動作を確認します。集計結果が合うことに加え、例外が正しく確認対象になるかも検証します。
効果は、処理自体の時間だけでなく、ファイルの準備、確認、例外への対応、保守も含めて比較します。自動化する範囲を広げる前に、月ごとのデータの違いに対応できるかを確かめましょう。
相談時には、現在の手順、作業頻度・件数、入力と出力の例、社内で利用できる環境をお知らせください。湘南DXラボでは、VBA・CSV・API・RPAなどから、業務と環境に合う方法を検討します。